ノルウェーは人件費の高い国で発展途上国ではないのに、なぜサバを日本に輸出できるのか?
日曜に見たテレビ番組はその理由を教えてくれた。農水省と自民公明政権の失敗だ。日本の漁民はサバが小さいうちに獲るので日本人は売れず、中国やアフリカに輸出している。しかしノルウェーでは漁獲制限をしてサバが大きく育ってから獲りそれを日本に高値で輸出している。
日本で漁獲制限ができないのは政治的な理由だろう。とにかくノルウェーからサバを輸入するなんて馬鹿げている。つまり自民公明政権が馬鹿政権だということだ。
自民公明の農林水産政策は江戸時代のままです。農民や漁民を生かさず殺さずです。昔と違うのは年貢ではなく票を納めているだけです。選挙の時に自民公明に票を入れてくれということです。
結局、自民公明は選挙の票が欲しいだけで農業や漁業を発展させようという気はないのです。
問題は一人当たりGDPが日本の2倍のノルウェーに日本の水産業が負けているということです。GDPが2倍ということはノルウェーの人件費は日本の2倍だということです。ノルウェーの漁師は日本の漁師の2倍の給料を取りながら、運賃を払ってはるばる日本までサバを輸出して採算がとれているということです。
ノルウェーでは企業がやっているかどうかは問題ではありません。消費者の興味のないことです。生産者の都合を消費者に押し付けてはいけません。
矛盾したことを言うようですが、民主党の政治家が自民公明の政治家より頭が悪くても良いのです。政治家にとって重要なことは、頭が良い悪いということではなく、誰の為の政治家か?ということが分かっていることです。誰の為に働いているか分かっているのか?ということです。
頭の良さ悪さは官僚に任せておけばよいのです。恐らく日本の官僚たちはノルウェーやシンガポールの官僚たちと同じくらい頭が良いでしょう。
そして恐らく民主党の議員も、自民党の議員と同じくらい頭が悪いでしょう。つまり彼らは誰の為の政治家か?ということが分かっていないのです。彼らが第一に考えていることは自分のことであり、選挙区のことです。けっして国民全体の利益ではないのです。
彼らに自分達が誰の為に働かなければならないかを教えてやるには、どうすれば良いか?ということです。彼らに、彼らの主人は誰かを教えてやるにはどうすれば良いか?ということです。それには政権交代しかないのです。政権交代によって、愚かな日本の政治家達は、やっと自分達の主人が誰かを知るのです。
それならどうして日本の漁業者はノルウェーのまねをして企業家しないのですか?まさかパテントとか関係しているわけではないでしょう。
個人タクシーが「個人の商売だから高くても我慢して乗ってくれ」と言ったって誰も乗ってくれませんよ。安いから乗ってくれと言うのなら別ですが。
それから、アルゼンチンは今回の金融危機で二度目のデフォルトをするらしいですが、それでも日本人の6倍も牛肉を食べているんですよ。国なんか潰れたって牛肉が6倍も食べれたらいいじゃあないですか。
日本がサバを輸入するのはアルゼンチンが牛肉を輸入するようなものです。つまり輸入する必要がないはずなのに輸入しているのです。経済合理性に反しています。
結局、農業にも言えることですが、漁業者の数が多過ぎるのです。ノルウェーは漁業者の数を減らすことができたのに、なぜ日本はできないのか?ということです。
だから私は政治の問題だと言っているのです。結論から言うと政治家にやる気が無いのです。別な言い方をすると農業者や漁業者の数を減らすことは農業者や漁業者の利益を増大させ、農業や漁業を発展させ、消費者の利益にもなるが、政治家の利益にはならないのでやらないということです。
なぜなら、農業者や漁業者の数が減ると一票の格差が増大し、議員定数が減らされてしまう。つまりその選挙区の議員が減らされる、議員がリストラされるからやらないのです。
国会議員はリストラされたくないから、農業者や漁業者の数を減らすような政策はやらないのです。むしろ税金を投入して農業者や漁業者の数を維持するようにしています。経済合理性に反していてもお構いなしです。その政策を私は江戸時代さながらの「生かさず殺さず政策」だと言っているのです。
後継者がいないのは、農業もそうですが、政治の指導力が無いからですよ。「生かさず殺さず政策」で飼殺しにされたくないからです。生かさず殺さずの農業や漁業には魅力が無いのです。
ノルウェーのまねをして魅力ある漁業にすれば良いのです。しかし自民公明にはできないでしょうね。今までできなかったのですから。政権交代するしかないでしょう。
できないことがはっきりと分かっている政権にいつまでもやらしておくわけにはいきません。そんな無駄な時間は無いのです。このままでは日本は世界から取り残され発展途上国になってしまうでしょう。既にシンガポールに抜かれてしまっているのです。
つまり農業や漁業は失業対策でやっているんだと言われるのですか?それなら堂々と農林水産予算は生活保護費だと言われたらよろしい。農水省は廃止して厚生労働省に統合されれば良いでしょう。
農林水産省が農業と漁業を発展させ、省力化合理化し、生産性を向上させ、コメやサバの値段を安く消費者に提供しようという努力を放棄するなら、農水省に存在理由は有りません。そのような農水省は政治家には有益でしょうが、多数の国民には有害無益です。事故米騒動がその典型でしょう。
PR