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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 日本の指導者達がアメリカとの戦争を決断するのに至った過程を十分に残していないのが問題なのだと思います。 それではなぜ、東条内閣はそれを無視したのか?ということですよね。論理的に考えてアメリカと戦争できず、中国から撤退もできないとすれば、後はドイツかソ連と戦争するかしか選択肢は残ってないでしょう。 ソ連と戦争を始めても石油は手に入らないのですから、ドイツと戦争するしかないのではないでしょうか?少なくともソ連と交渉してみるべきだったでしょう。ソ連と交渉したがダメだったという記録は有るのですか? 石油を運ぶ最も安価な方法はパイプラインですね。実際ロシアはウラジオストクまでパイプラインを引いていますが、当時はパイプラインは完成してなかった。 船で運ぶしかないとすると、ムルマンスクから運ぶ必要があります。結局、アメリカ、イギリスと協力してドイツのUボートと戦うことになります。 そうなれば、日本はアメリカにドイツと共同で戦っているのだから、経済封鎖を解除してくれと要求することができるでしょう。大西洋で協力しながら太平洋では対立しているというのは変な話ですから。 ソ連と戦争する目的はドイツに勝たせるためです。日本がソ連と戦争を始めればソ連軍はドイツ軍相手に使っていた兵力を引き抜いて日本軍に向けて使わなければならなくなります。 ドイツ軍にとってはソ連軍の兵力が減るわけですから、それだけドイツ軍が勝つ可能性が高まります。ドイツがソ連に勝てばアメリカとイギリスはドイツと講和するしかないでしょう。そうなれば日本はドイツから石油を始めとする資源を輸入できます。 ソ連がドイツと日本を同時に敵としないということを最優先事項としていたのなら、日本はソ連を攻撃しないことを条件に、石油を輸入できたのではないでしょうか? 日本が政治的に混迷し、アメリカと戦争を始めたとすれば、つまり当時の指導者は、何が何やら分けが分からぬままに、ソ連に操られて、いつの間にかアメリカと戦争を始めて、そして負けてしまったとすれば、どう言い訳しようとも、当時の指導者は馬鹿の集まりとしか言いようがありません。 米英がドイツを勝たせない為にソ連を支援していたのは事実です。もし日本がドイツの側に立ってソ連と戦えば、ドイツを勝たせない為の米英の努力が無駄になるので、米英は日本がドイツと戦うのなら、日本に石油を売ってくれるはずです。 ソ連がドイツと日本を同時に敵としないということを最優先事項としていたのなら、日本はソ連を攻撃しないことを条件に、石油を輸入できたのではないでしょうか? 日本が政治的に混迷し、アメリカと戦争を始めたとすれば、つまり当時の指導者は、何が何やら分けが分からぬままに、ソ連に操られて、いつの間にかアメリカと戦争を始めて、そして負けてしまったとすれば、どう言い訳しようとも、当時の指導者は馬鹿の集まりとしか言いようがありません。 私が当時の日本側外交官だったとして、ソ連側の外交官と交渉したとすれば、その会話は次のようなものになるでしょう。 私「貴国がナチスドイツと国家存亡を賭けて激しい戦いをしているのは承知している。我が国、大日本帝国はあなた方、ソ連側に立って戦うこともできるし、ドイツ側に立っても戦うことができる。つまり、我々は公明党のようにキャスティングボードを握っているわけだ。もし貴国が我が国に石油を供給してくれるならば、貴国の側について戦っても良い」 ソ連「公明党って何ですか?石油を供給せよと言われても、どれくらい必要なのか?カスピ海の油田から極東までは遠くコストがかかり過ぎる」 私「戦争中なのだからコストは無視してやってもらいたい。それから公明党のことは知らなくてよろしい」 ソ連「コストは無視するとしても、戦争中でもあり、石油の輸送に集中することはできない。とても要求されるような石油の量を極東に送ることはできないだろう」 私「不可能なことを要求しても意味が無い。可能な限りで結構。足りない分はイギリス領ボルネオと、オランダ領インドネシアから輸入したい。しかし現在、経済封鎖を受けていてボルネオ、インドネシアからは輸入できない。貴国がイギリス、オランダと交渉して、日本が石油を輸入できるようにしてもらいたい」 ソ連「確かに現在イギリスとアメリカは軍事物資をムルマンスクに送ってくれている。彼らが我々を援助するのはドイツに勝たせたくないからだ。ドイツが我々に勝てばドイツに勝つことのできる国は無くなってしまうからだ。日本が我々の側に付いて戦ってくれるなら、我々は味方だ。イギリス、オランダに日本に石油を輸出するよう交渉してみよう」 私「その交渉がうまくいくことを期待している。石油が手に入るなら我々はあなた方の味方だ」 日本は警戒はされていたでしょうが、少なくとも第二次大戦で英米が一番恐れていたのは、ドイツがソ連に勝利することです。ソ連に勝利したドイツは原爆を作るかもしれません。 そうなればヒットラーのドイツは無敵になります。なにしろドイツにはV1という巡航ミサイルが有り、V2という弾道ミサイルが有るのですから。 関ヶ原以来、勝利する側に付くというのが戦争の常識ですから、ドイツが勝利するならドイツに付くしかないでしょう。米英がどうしても日本に石油を売らないというなら、日本はドイツに付き、ドイツと一緒にソ連を攻めてドイツを勝利させるしか有りません。 関ヶ原ではご存知の通り、小早川の裏切りによって、勝敗が決しました。 独ソ戦についても、日本の動き次第でどうなるか分かりません。日本の真珠湾攻撃というのは、ドイツ軍にとっては裏切り行為でしかありません。真珠湾攻撃の結果、アメリカが参戦することになったからです。日本の真珠湾攻撃を一番喜んだのはスターリンとチャーチルとルーズベルトでしょう。 もっとも日本にしてみれば、日本に相談も無くドイツとソ連は不可侵条約を結び、その結果、日本の内閣は潰れ、その後、これまた日本に相談もなくヒトラーが独ソ戦を始めた為に、再び日本の内閣が潰れで、ドイツに完全に振り回され、その度に内閣が潰れていたわけですから、とてもドイツと相談して決められないという心理状態だったのでしょう。 しかし日本が取るべき選択は、戦うならば、ドイツと戦うかソ連と戦うかいずれかであって、アメリカとの戦争は最悪の選択です。 ソ連と戦うとすれば、まず戦艦大和を始めとする全艦隊をチリ沖からマゼラン海峡を通らせて、大西洋に送り、そこから北上させてノルウェー沖まで配置すべきでしょう。イギリスと戦争を始めているわけではないですからイギリス海軍から攻撃される心配はありません。 その後、ソ連に宣戦布告してムルマンスクを砲爆撃し、ドイツ軍と協力してムルマンスクを占領します。ムルマンスクを占領すれば、アメリカとイギリスは軍事物資をソ連に送ることができなくなります。 その後日本海軍はムルマンスクを拠点にして、ドイツ海軍と協力しアメリカとイギリスの間の通商破壊作戦を実施します。これでイギリスは降伏です。 日本陸軍は、中国戦線を縮小して、それによって余った50万の兵力で、中国のタクラマカン砂漠を越え、カザフスタンを通ってカスピ海に進軍し、カスピ海の油田地帯を占領後、ドイツ軍と協力してスターリングラードで包囲されたドイツ軍を救出します。つまり極東ソ連軍を置いてけぼりにする作戦です。 これによってソ連軍は石油を失い、さらにスターリングラードも占領されては降伏するしかないでしょう。こうして日本とドイツはソ連戦に勝利することができるのです。 田母神将軍はアメリカの軍人からは評価されると思います。自分の職を投げ打って安全保障について警告を発したわけですから。軍人にとって最も恥ずべきことは、自分の保身と国の安全保障とを天秤にかけ、自己保身を優先し、国の安全保障を犠牲にすることです。軍人は「鳥も鳴かずば撃たれまいに」であってはいけないのです。 田母神論文が間違っているかどうかは議論によって決着を付ければ良いことです。それより問題なのは軍人が自由にものを言えないような雰囲気を作ることです。自由にものを言えなくなれば私が上記に書いたような自由な戦略や作戦を考えることができなくなり、アメリカとの戦争という間違った選択をしてしまうことになるからです。 PR |
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